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『台湾の住所』
日本に住んでいた時に一番困ったことは住所から場所を探すことでした。日本の住所は町、丁目、番地の順で決まっていますが、問題はその何丁目や何番地の順番があまりに分かりにくく、いつも交番でおまわりさんに助けてもら
っていました。
台湾の住所の法則は2種類あります。今週はメジャーなケースから紹介しましょう。
日本と違って、台湾では全ての道に名前が付けられているので、住所は道路の名前がわかれば大体見当がつきます。通常、大きな道路は「○○路(ル)」と名付けられます。台湾で一番多い道路の名前は「中正路」と「中山路」です。「路」がかなり長いようであれば、その次に「段(ドァン)」を付けます。
例えば日本人が多く住んでいる「中山北路」は一段から七段まであります。都市によりこれは多少異なり、南の大都市・高雄市では「段」ではなく、一路、二路の順番になります。例を挙げると、高雄駅前の道路は「中山一路」、しばらく進むと「中山二路」になります。
それほど主要でない道路ならば「○○街(ゼ)」と名付けます。
台北市にある日本交流協会の住所は慶城街にあります。住所の番号は道路の起点から、片側が奇数、反対側が偶数の順で並んでいます。例えば、「中正路」の片側にある一軒目は「中正路一号」、その対面は「中正路二号」になります。
道路と道路の間ににある細道は「巷(シャン」になりますが、殆ど名前はつきません。この「巷」の規則はちょっと例外で、中正路の11号の隣に巷があれば、13巷となり、巷をわたった隣道路は15号になります。
「巷」の番号も「路」のように、片側が奇数、対面が偶数の順番で並んでいます。巷と巷の間にある行き止まりになるような細い道は「弄(ノン)」となります。
「弄」は「巷」と同じ法則です。例えば中正路13巷の14号と18号の間に細道があると、中正路13巷の16弄になります。弄沿いにある住所も片側が奇数、対面が偶数での順序で並んでいます。こういうシステムであれば、住所を探す際に道路を見つけて、番号にそって歩いてゆけば問題なく見つかるでしょ。
今週紹介した路、街、巷、弄と号のシステムは分かりやすく、住所から簡単に場所を特定できますが、都市再開発によって、一つの「号」の土地に2軒の家が並ぶこともよくあります。この場合、「号」の後に「之一」、「之二」と番号が付けられます。反対に複数の「号」にまたがってマンションなどの集合住宅が建てられた場合は、「号」を一つ選んで住所にされます。
これまで紹介した法則は標準的な住所の付け方なのですが、田舎、特に山奥などに行くと例外があります。このようなところは住居が道路から離れていますので、道路名で住所を決めるのが難しくなることがあり、日本のように行政地域内で住所が決められます。