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台北市内の夜景
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『油飯と紅蛋』      


台湾では生後1ヶ月目を「満月」といいます。昔も今も生後1ヶ月までの死亡率が高く、1ヶ月を過ぎると低くなります。また以前ご紹介したお母さんの作
月子のタブーについてもこの日から守る必要がなくなり、普通の生活に戻れます。

このようなおめでたい日には「油飯」と「紅蛋」を配る習慣があります。
「油飯」とは、竹の葉で包まれていないチマキのようなもので、「紅蛋」は殻つきゆで卵を赤く色づけしたものです。この習慣は地方によって異なりますので私の故郷を例にしてみましょう。

☆油飯
http://www.win-taiwan.com/toppage.cfm?layoutid=16

私の故郷では赤ちゃんがめでたく「満月」を迎える日になると、男の子の場合には鶏のモモ肉がのっている「油飯」を親類や友人に配ります。女の子の場合、「紅蛋」がのったケーキを配ります。昔はきちんと区別していましたが、今はそれほど厳しく区別はしていませんので赤ちゃんが満月を迎える日、男女問わず鶏のモモ肉がのった「油飯」と「紅蛋」を配ります。

なぜ昔は男の子にはモモ肉のせ「油飯」で女の子ならば「紅蛋」のせケーキを
配っていたのかというとそれには深いわけがあります。

まず男の子の場合。モモ肉は鶏を支える個所で、台湾語では「鶏」と「家庭」は同じ発音で“ゲー”といいます。つまり、「大人になったら家庭を支える立派な人物になります」と宣言する意味があるのです。こんなめでたいことですから「満月酒」という「喜宴」に皆さんをご招待するべきなのですが、時間もないので「油飯」を配ることで「喜宴」の変わりにしてしまいます。

女の子の「紅蛋」がのっているケーキの理由は、卵から鶏は産まれ、鶏が家庭の象徴であることに由来しています。また、中国人は良いことならば赤い色を使い、葬式などの悪いことには白や黒を使う習慣があります。なので、白い卵
にわざわざ赤く色をつけて「紅蛋」にします。また台湾の伝統的なケーキは日
本のお饅頭なような味をしており、家庭の繁栄を象徴するものです。この二つ
をあわせると、「将来この子の家庭は繁栄します」、と宣言するのです。一つ
の卵が将来の一つの家庭を象徴するとは、なんとも奥深いですね。

それではまた来週(^.^)/~~~

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