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台北市内の夜景
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台湾灯会と日月亭と昭和天皇 

2月15日は元宵(イェン.シアウ)です。元宵の夜には動物や歴史上の有名人をかたどった提灯を町中に飾り、花火を上げてお正月の最後を盛り上げます。市民が開催する「南蜂砲北天」のほかに、中央政府主催で行われる「台湾灯会」もかなり見応えがあります。

ところで台湾灯会はその昔「台北灯会」と言われていました。もともとは中央政府が首都である台北市の蒋介石記念堂広場で開催していた灯会でしたので、「台北灯会」と名付けられていました。
今から3年前のこと、政権が交代し陳総統の支持のもと、観光促進のために台北市のみだけでなく、他の都市でも催すようになりました。開催地は毎年変わり、名前も「台北灯会」から「台湾灯会」に変わりました。
1908年、基隆から高雄の間に鉄道が完成しました。そのころ台湾は日本の統治下にあり、台湾総督府は完成式典用会場のため「日月亭」を建設し、その時の皇太子、後の昭和天皇が訪台し、式典に参列しました。この歴史を知る台湾人はそう多くはありません。

読者のみなさんもご都合があえば今年の台湾灯会に参加され、95年前の歴史に思いをはせてみるのは如何でしょうか。

それではまた来週

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 『温泉』

台湾も日本人同様に温泉好きの方が多いです。しかしこのところ、台湾でも日本でも温泉にまつわる問題が持ち上がっています。
日本での研究報告によると日本にある温泉の約7割が偽物とのことです。地下水を温めて温泉にしてしまうのです。
そして新たな問題が発生し、循環式の温泉風呂のお湯から、人間の脳に感染する可能性のある菌が発見されたとのことです。このような問題は私をはじめとした温泉愛好家には非常にショックなことです。

台湾の名湯ということで一番有名なのは台北にある陽明山の北投温泉でしょう。台北市から地下鉄で行けるので大変便利ですし、大昔からとても人気があります。
ところが、人気が高くなると共に温泉旅館が乱立し、源泉から離れている旅館では温泉がぬるくなり、再加熱しています。このようなことをすると、いくら温泉そのもを加熱しているといっても問題になりますよね。しかしもっとひどいのは地下水を温めて「温泉」にしていることもあると聞いたことがあります。

もう一つの台北に近い名湯は宜蘭の礁渓温泉です。礁渓は台北から電車で一時間半あまりで行け、北投温泉に負けないほど人気があります。来年高速道路が完成すれば、一時間かからずに行くことができるようになります。
ところが冬になるとこの辺でも、源泉から離れた旅館では冷めた源泉を再加熱しているとこもあるようです。ですが最近、温泉業界組合が、再加熱温泉であることを必ずお客様に説明しなければならない、と決めました。何も説明がないよりはいいですよね。私はこちらの温泉が好きです。

台湾では温泉に入る習慣が、日本とはちょっと違います。日本だと大きなお風呂に皆で一緒に入るのが気持ちいいですが、台湾では個室風呂の方が人気があります。しかし、最近日本のテレビ番組の影響で、大浴場も多くなってきています。
といっても男湯、女湯とわかれることはなく混浴が殆どです。でも裸ではなく水着姿で入ります。日本の温泉に馴染みが深い皆さんにはちょっと納得がいかないかもしれないですね。

えっ、私はどちらが好きかって!?日本に行くならやはり大浴場で皆で一緒に入るのが気持ちがいいですね。台湾ならば、水着で温泉に入るのがいやですから個室のほうが良いです。今度台湾にいらしたときには是非台湾の温泉も試してみてください。

『火鍋』

台湾でこんな寒い季節に一番人気のある食べ物とといえば間違いなく「火鍋」です。
火鍋(ホー.ゴー)というのは鍋料理ですが、日本の鍋の大多数は最初から全ての具を鍋にいれ、火に掛け煮ながら食べるのに対し、台湾の火鍋は、日本でいうしゃぶしゃぶのようなもので、鍋の中に豚骨などのだし汁をいれて沸騰させて、自分が食べたい食材だけを煮て食べるような料理です。

そして火鍋の種類は数え切れないほど多いのですが、その中でも「姜母鴨」が台湾を代表する火鍋でしょう。
もう一つ、人気の台湾式火鍋といてば、「羊肉炉(ヤン.ゾー.ル)」です。この火鍋は名前の通り羊の肉と漢方薬をベースにし、香辛料を入れて煮込んだスープで作った火鍋です。

これ以外にも、辛いものがお好きな方ならば四川料理風の麻辣鍋(マ.ラ.ゴー)なんて如何でしょうか。
麻辣鍋は唐辛子などの香辛料をふんだんに入れたダシをベースにした火鍋ですから、その辛さは飛びぬけていて、味も濃い目で美味しいですよ。特に寒い日に体を温める効果はてきめんですからとても人気があります。
ですが、「辛いものはちょっと苦手」という方ですと、腸への刺激は強烈ですので、翌日要注意です。注文するときには「小辣(シャウ.ラ)」つまり、あまり辛くしないで下さい、とあらかじめお願いしておくのがいいでしょう。

先ほどもお話しましたが、一般的な食べ方はしゃぶしゃぶ風で、一人用の火鍋は「小火鍋」といいます。最近このような火鍋屋さんでは看板の上に「しゃぶしゃぶ」と平仮名も明記していますから、日本の方にも一目瞭然。便利ですよ。

さて、今日も寒くなりそうです。今晩は火鍋にしてみたら如何ですか?

紅色詐(火辺)弾

いよいよ今月31日は大晦日。お正月もすぐそこです。と、これはもちろん旧暦でのお話。中国では「お金持ちであろうがなかろうが、女房をもらってよい年を越しましょう」という諺があります。
ですので、台湾ではお正月の2ヶ月前から「結婚シーズン」となります。日本と同様、結婚するときには親戚、友達を集め、披露宴を開きます。台湾の場合、新郎新婦の両親の名前で赤い色の招待状を、赤い封筒に入れて、結婚式と披露宴の場所・時間をお知らせをします。
この招待状は「喜帖(シ.テイ)」といいます。

披露宴は「喜宴(シ.エン)」といいます。つまり「喜ばしい事のための宴会」です。披露宴に参加することを「喝喜酒(ホ.シ.ジョー)」といいます。これは「喜ばしい宴会に、お酒を飲みに行きます」ということです。
だからといって、ただで飲み放題という訳ではありません。ちゃんとご祝儀、「紅包(ホン.バウ)」を渡します。包む金額は、例えば社会人になったばかりの人の場合、少なくとも1,200元(約4,200円)以上です。

社会に出てからある程度になれば、披露宴に誘われることも多くなってきますが、そう毎回毎回参加できるわけではありません。この時期、結婚式が多くなっているので、紅包を月2,3回包む事も珍しくありません。ただでさえ出費がかさむお正月前に、この費用に頭を悩ませることになることから、赤い喜帖を「紅色詐(火辺)弾」、つまり「赤い爆弾」と呼びます。
私は今月だけで三枚の紅色詐(火辺)弾に攻撃されました。被害はそれほどひどくはありませんが、ちょと痛いなと感じます。でも、どれも私の親友の披露宴でしたので、彼らの幸せを祝福しました。いつまでもお幸せに。

『集集線之旅』

仕事の関係で台湾の中部地方の二水という所へ行きました。
二水は台湾中部地方の典型的な農村ですが、数年前から台湾の支線之旅が人気を集めて、ここにある駅がその始発駅として有名となってきます。支線之旅、つまり第三セクターの鉄道の旅です。

台湾には、今現在、旅客運送を提供している支線は僅か三つしかありません。それは台北の東北にある平渓線、新竹の内湾線と台中の南にある二水駅が始発の集集線です。
集集線は、旅客運送のために建設したわけではなく、1919年、当時の台湾総督府が台湾中部の供水と発電のための日月潭(水辺の檀、湖の意味)の建設材料を運送するために建設した鉄道です。

1922年の1月15日完成しました。日月潭の建設が完成してから、工事用の鉄道から貨物旅客の運送が主流となって、沿線住民の生活がとても便利になりました。

1958年、この鉄道と平行している道路が完成してから、鉄道の重要性が少なくなり、80年代に入ってから赤字に転落しました。
1986年に鉄道当局は集集線の廃線を決めましたが、現地の人と鉄道の愛好家のからの反発がでました。ちょうどあの頃、台北地方の淡水線(今のMRT、つまり台北市の地下鉄の淡水線と同じ路線)の廃線する前に、毎日数万人以上の観光客が出て、鉄道当局に大きな利益を貢献したことの経験で、集集線は廃線寸前の第三セクターの鉄道から、観光鉄道と変身しました。

しかし、1999年9月21日の朝、台湾の中部地方で、集集線と同じ名前の大地震が発生して、集集線が寸断しました。これで集集線の廃線の提案が再び当局から出ました。

幸い、政府は沿線の観光事業の再建のために、集集線の再建を決めました。
2001年の1月21日、再建が完成して、集集線は再び台湾の観光名所になりました。今度台湾へ来ましたら、一度お試しください。

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