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台北市内の夜景
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『清明節のパート2 ゆで卵』

先週の話の続きです。

台湾の主な年中行事の日程は、殆ど旧暦に基づいて決められています。例えば、三大年中行事のお正月(旧暦の一月一日)、端午節(旧暦の五月五日)と中秋節(旧暦の八月十五日)が旧暦です。
但し、清明節は旧暦ではありません。つまり、月の周期で決めているではなく、太陽の周期、つまり西暦で決まられています。

清明節というのは、二十四節季の一つです。二十四節季ということご存知でしょうか?
二十四節季の中では、「春分の日」と言えば、日本の読者の皆様も、ご存知でしょう。清明節は春分の日から十五日目です。春分と清明節どちらでも二十四節季の中のものです。
そして、殆どの中国人はこの日にお墓参りをします。

先週もお話ししましたように、清明節のお墓参りは、自分の祖先に年に一度のご挨拶をします。“食”をとても重視している中国人は、お墓参りのときにも、沢山の食べ物を持っていき、祖先のお墓の前に並べて、お供えします。そして、昔からの習慣で、この沢山の食べ物の中に必ず「ゆで卵」があります。

このゆで卵は二つの意味があります。
まずは食べ物として、お墓の前に並べて、祖先にお供えします。お墓参りをしてから、ゆで卵を家族の全員に配って、殻を破ってから、みんなで食べます。
但し、このばらばらしていたゆで卵の殻を、持って帰るのではなく、お墓の上に置きます。

実はこの行為は深い意味があるんですよ!
ご存知のように、鳥は卵から生まれます。つまり、鳥の新しいの生命は、卵から生まれるということです。お墓参りに行った皆さんも、このお墓に眠っている祖先がいたから、この世に生まれることが出来たのです。
ですから、祖先のお墓の上に、ゆで卵の殻をおくことが、自分達の命が、このお墓から生まれたことを象徴することで、祖先の深い思いを表すのです。

ちょっと理解しにくいかもしれませんが、こういう話なのです。
それでは、また来週。

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☆★春巻と寒食節

先週土曜日は台湾の「清明節(チン.ミン.ジェー)」でした。昨年の今頃にもご紹介しましたが、日本のお墓参りというとお盆とお彼岸なのですが、台湾では清明節に行い、お墓参りの事を「掃墓(サウ.ムー)」といいます。
なぜ「掃墓」というかというと、台湾のお墓は穴を掘り、お棺を入れ埋めます。土が盛り上がりその形が亀のようなことからお墓のことを台湾語で「墓亀(モン.グー)」ともいいます。この墓亀ですが、放っておくとその上に雑草などが生え放題になり、お墓参りのときに草もしりをするなど掃除をすることから、「掃墓」といいます。

清明節に掃墓を済ませたら、春巻きを食べる習慣があります。本当はこの春巻きを食べる習慣は「寒食節」の日でした。寒食節は清明節の前日です。
その昔中国の戦国時代よりも更に昔、春秋時代に「晋」という国を治めていた晋文公は、介子推という退陣した大臣が隠居していた「線山」という山に清明節の前の日に火を放ち、介子推を追い出そうと試みました。しかし介子推はその場を動かず、とうとう山火事で焼死してしまいました。晋文公はこの事を記念し、清明節の前の日には一切火を使わず、食事も冷たいものを食べたことから、寒食節となりました。
寒食節に食べる代表的な料理は春巻きです。唐の時代になってから、寒食節の慣習はだんだん薄れてゆき、春巻きを食べる習慣だけが清明節にまつわる一連の行事として残りました。

あれ?!春巻きは火を使って揚げる食べ物ではないの?と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、台湾で春巻きとは揚げる春巻きではなく、お米で作った皮で、お肉、もやし、落花生の粉、ニンジン、麺などの食材を包み、そのまま食べます。皆さんが思われる春巻きよりかなり大きいので、大人でも1つか2つでお腹いっぱいになります。

今度台湾にいらした時に是非お試し下さい。

それではまた来週。

『清明節は時間厳守』

今週の土曜日は中国の清明節です。
台湾の殆どの人々はこの日にお墓参りします。

台湾はご存知のように、基本的には中国からの移民の社会ですので、中国の各地の習慣が殆ど台湾で見えます。一般的に、お墓参りは清明節に行いますが、数多いの客家人は昔から清明節ではなく、お正月にお墓参りをします。

どちらとしても、お墓参りは必ず家族全員を揃ってから、同時にお線香あげることが必要です。
もし家族の中に、誰かが遅刻したら、他の人は必ず遅刻した人が着くまで待ちます。しかし、基本的に、遅刻する人はいません。なぜでしょう。

実は、中国人にとって、お墓参りという行動は、いくつかの意味があります。

まず、もちろんですが、自分の祖先に年一度のご挨拶です。そして、中国人は、お墓参りしたあとの一年間、祖先から、家族の全員に良い運をいただけると信じでいます。
特にお金関係の良い運は、先にお線香を上げる人が掴むことが出来ます。そして、遅刻した人は、良い運ではなく、悪い運になることもあり得ると信じています。
ですから、清明節のお墓参りする時間は、家族全員が事前に決めて、皆は全員集合してから同時にお線香をあげるのです。
そうしないと、家族同士が喧嘩になってしまうかもしれません。

但し、この習慣は年一度の清明節もしくは客家人のお正月のお墓参りだけです。
それ以外の時期なら、特に制限はありません。

『冥紙の金紙と銀紙』


東京の浅草寺へお参りしたことありますか?

お線香あげてから、お賽銭を上げて、両手合わせて観音さまにお祈りして、終わりでしょう?観音さまや他の神様、または、祖先をお参りするときに、日本の場合はお線香あげてから、両手合わせてお祈りして、それで終わりですよね。

台湾の場合は、もう一つ欠かせないことがあるのです!
それは『冥紙を燃やすこと』です。

冥紙には、主に金紙と銀紙の二種類があります。冥紙は、竹と草で作った紙で、それぞれ代表する絵を印刷しています。金箔のような物を貼っていたら「金紙」で、銀箔のような物を貼っていたら「銀紙」です。
例えば、台湾に、信者が一番多いの土地公、自分のいる場所を守ってくれる神様へお願いするとき、もしくは感謝の気持ちを申し上げたいときに、まず、お線香をあげて、土地公にお祈りします。そして、最後に、福金と言う金紙を燃やして、お参りの儀式が終わります。

この時の金紙は、土地公へのお金の代わりのものです。つまり、神様の場合なら、金紙を燃やします。人間の世界ならお金はそれぞれの通貨がのアメリカドル、日本円などなどがあって、そしてそれぞれはの額面があるように、金紙も数十種類があります。使うときには間違ってはいけません。

一方、神様ではなく、先祖や亡霊へお参りの場合なら、金紙ではなく、銀紙を燃やします。銀紙も金紙のように他界の通貨の代わりとなるものです。
銀紙を燃やすことは、先祖や亡霊に送金する意味となります。銀紙なら種類は金紙ほど多くはないですが、自分の先祖と亡霊用のものと違いますので、注意しなければなりません。

何故でしょうか?

それは、人間を考えれば分かります。日本で買い物するなら、日本円を使いますよね。台湾ドルの札を出しても、使えません。

冥紙の中の金紙と銀紙はお金を表すものですが、金紙と銀紙以外にもたくさんの種類の冥紙があります。それはお金ではなく、物を表します。例えば、亡霊へ着物や生活用品を送りたい場合には、着物や生活用品の絵が印刷している経衣を燃やします。

今度台湾へ来ましたら、台湾風のお参りしたらいかがでしょう?

でも、このように冥紙は種類が多です。間違えの無いように選ぶにはどうしたらよいでしょうか?
確か冥紙の種類が多くて、台湾の主婦でもよく混乱しますが、専門の店行けばちゃんと案内してくれますので、問題ありませんよ!ご安心下さい。

それではまた来週!

帥哥と辣妹

以前、人を呼ぶ時の敬称、「称謂」のお話で、男性だったら、「○○先生」と呼びます、とご紹介しました。

http://ajiatayori.blog.shinobi.jp/Entry/134/

ですが、これは正式な「称謂」で、たとえばアメ横のようなところで、店のおじさんが、「ちょっとお兄さん!」などと呼ぶこともありますよね。
台湾にもこのような習慣があり、「称謂のパート2」でご紹介しましたが、「大哥」と呼ぶことも多いですが、「帥哥(スアイ.ゴー)」と呼ぶほうが主流となっています。

http://ajiatayori.blog.shinobi.jp/Entry/135/


「帥哥」という言葉を説明しますと、「帥」というのは「格好良い男性」のことで、「哥」は自分よりも年が上の男性のことです。「帥哥」を直訳すると、「格好のよいお兄さん」ということですが、ちょっと洒落た感じで「ハンサムボーイ」といったところでしょうか。男性ならば、ハンサムで格好いい、といわれたら嬉しいですよね。

それでは、女性の場合は?となりますが、女性は若く見られるのが嬉しいですよね。ですので、年下を意味する「妹」と言うべきでしょう。
台湾には、ファッショナブルもしくはちょっとセクシーな格好を「辣」といいます。これは英語の「スパイシー」が語源となった俗語です。ですから女性に、「辣妹(ラー.メイ)!」と呼びかける声をよく耳にするでしょう。

でもご注意下さい。
「辣妹(ラー.メイ)」は人によってセクハラと感じると方もいます。「辣」がスパイスという意味で、「妹」が若い女性を意味するということは・・・そうです!「辣妹」の由来は、一時期世界中の少女を魅了した英国女の子バンドの「スパイスガールズ」なのです。

ですから「ヘイ!そこのスパイスガール」なんて声をかけられて、喜ぶ10代はいるかもしれませんが、「ふざけるな!」と思うもうちょっと年上の方もいますよね。
こういうときならばやはり、「小姐」で呼ぶのが無難だと思います。

それではまた来週

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